お子さんの誕生、お祝い申し上げます。おめでとうございます。

　考えてみますと、人の人生には、大きな喜びが折々にありますが、子供が与えられることが、格別、大きな喜びです。私も子供が２人おりますが、生まれたときには、本当に大きな喜びでした。自分の血を引いた子供が、本当にこの世に生まれたとき、何か不思議な感じもしましたが、とても感動し、喜びました。そして、本当にかわいく思いました。お父さんに似ている、あるいはお母さんに似ているなどと言われれば、さらにかわいくて、かわいくてたまらないでしょう。その愛らしさ、そのかわいさはとても言葉では表せないでしょう。

　こうして、子供の誕生は格別大きな喜びですが、これから子供はぐくみ、育てていくことにおいて、２つのことをお話しますので、心に留めていただければ幸いに思います。

１．子供は、創造主なる神からの恵みの賜物

　ひとつは、子供は、創造主なる神からの恵みの賜物であるということです。確かに、子供は両親から生まれるのですが、しかし、命である限り、命を与えるお方である神の御心と計画があったのです。

　旧約聖書の中にこんな言葉があります。聖書は、旧約聖書と新約聖書でできていますが、旧約聖書は、救い主イエス・キリストがこの世にこられる前に書かれたものであり、新約聖書は、救い主イエス・キリストがこの世に来られてから書かれたものですが、旧約聖書の詩編の１２７編３節に、子供に関して、とてもよく知られた言葉があります。関いておいてくだされば結構です。「見よ、子らは主からいただく嗣業、胎の実りは報い」という言葉があります。

　意味は、子供というものは、ただ単に自然に生まれたというのではなく、「主」、すなわち、神からいただく「嗣業」、すなわち、神からゆずり受けるとてもよいものである、また、子供というものは、ただ単に自然に生まれたというのではなく、「胎の実り」、すなわち、お母さんのお腹が結ぶ良い実としての子供は、「報い」、すなわち、神から与えられるとてもよい素晴らしい報酬である、という意味です。

いずれにしても、子供というものは、ただ単に自然に生まれたというのではなく、神から与えられるとても良いもの、とても素晴らしいもの、とても価値のあるものであることを印象深く教えています。

ですから、もちろん自分たちの子供ですが、神の御心によって与えられた子供として、大事にして、愛情を持って、はぐくみ育ててほしいと思います。

今日、テレビや新聞などで、時々、子供虐待の事件についての報道があります。私の家では、テレビを見ていて、そのような報道がなされるときには、あまりの痛々しさゆえに、見ないで、チャンネルを切り替えてしまいます。そして、そのようなときに、私はいつも思うのです。神の御心によって与えられた子供という聖書の教えを心に待って育てればそんな悲惨なことは起こらないのにといつも思います。子供についての聖書の教えを心に待って育てていくということはとても大切と思います。

２．子供も救い主イエス・キリストの恵みと祝福を必要とする

　もうひとつのことは、私たち大人もそうでが、子供も救い主イエス・キリストの恵みと祝福を必要とするということです。人間はすべて、天の神と天の神が遣わして下さった救い主イエス・キリストの恵みと祝福を必要としますが、それは大人だけでなく、子供も同じです。子供も１人の人間として、救い主イエス・キリストの恵みと祝福を必要とします。

　さきほど読みました新約聖書マルコによる福音書１０章１３節から１６節で言われている通りです。ある時､子供たちへの祝福を願って、人々が子供たちをキリストのそばに連れてこようとしました。すると、キリストの弟子たちは、子供たちを追い払ってしまいました。すると、キリストは弟子たちを激しく叱りました。そして、子供たちをそばにつれてくるように命じ、そばに連れてこられた子供たちに、天の神からの豊かな祝福をお祈りしてくださったということが、印象深く記されています。

　このことからも、子供たちもまた天の神の祝福を必要とするということがとてもよくわかります。大人も子供も、天の神からの祝福によって生きていくのです。子供にも、救い主イエス・キリストによる祝福と恵みが必要であることを覚えて、育ててほしいと思います。

結び

　こうして、私たちは、今ここに集まっていますが、お子さんに神からの豊かな祝福をお祈りします。また、ご両親に、神の豊かな祝福をお祈りします。