人のすばらしい本文

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　佐々木稔牧師

1.宗教は必要

　今の日本は、生き方がわからなくなっていると思います。それゆえ、今こそ、人の真の生き方を教えることができるキリスト教を知って欲しいと切実に願っています。

　宗教ということを間くと、ある人々は「科学があれば宗教はいらない」とか、「科学が進めば宗教はいらなくなる」と言いますが、これは誤りです。なぜなら、科学がどんなに進歩しても宗教はなくなりません。なぜかと言いますと、科学と宗教は役割が違うからです。宗教の役割を科学が果たすことはできません。人は両方必要なのです。

　人は神といわれるものを求めるもの、すなわち、宗教を求めるものなのです。人は科学だけでは生きられないのです。ですから、どの民族にも宗教があります。これは理屈ではないのです。創造主なる神に造られた人間の心、魂、霊魂の深い欲求､ニードなのです。

2.キリスト教こそ、人の心を満たす真の宗教

　旧約聖書のコヘレトの言葉12章13節は、キリスト教が真の神を畏れ敬う真の宗教であることをとてもよく表しています。宗教というものは、神を畏れ敬うことを人の生き方の結論として､あるいは、人のなすべきことのすべてとして、読者に向かって、堂々と権威をもって一歩も引かずに力強く宣言しています。

　人のすばらしい本分、すなわち、人の本当の生き方は、世の終わりに最後の審判で裁く偉大な真の神がおられることを知って、その偉大な神に裁かれないように、今から畏れ敬い､御心の表れである戒めを守る努力をし、その偉大な神との愛の交わりに自分の中心である心、魂、霊魂が満たされ、喜んで生きていくことに尽きることを、読者に教えます。

　真の神に遣られた人間の本当の生き方の結論、そして、人間がなすべきことのすべては､真の神を畏れ敬い、信頼し、従い、愛し、その交わりに喜んで生きることです。これらのことを「畏れる］という一語で表しました。

　そして、真の神が遣わしてくださった人類のただひとりの救い主、主イエス･キリストが出現してからは、人は、イエス・キリストを通して、真の神を一層畏れ敬い、信頼し、従い、愛し、その交わりに喜んで生きることが、すばらしい本分となりました。今日のわたしたちも人の生き方の結論として､･また、人のなすべきことのすべてとして、人間の創造主である真の神を畏れ敬うことを教える真の宗教であるキリスト教によって、自分の心、魂の最も深い欲求、ニードが十分に満たされ、潤されながら、喜びに満ちあふれて生きていきましょう。

　　　　　　　　　　　　　　　（「ふくいんのなみ」２００７年１０月号掲載）