祈祷集

 神への祈りは、御言葉と礼典(洗礼式・聖餐式)とともに、恵みの手段といわれ、信者が、神から霊的祝福を受ける手段のひとつとして大切にされています。しかし、具体的に、どのような言葉でお祈りしたらよいのか、わからないときもあります。そこで、いろいろな祈の神への祈りの手引として、この「祈祷集」を参考にしていただければと思います。このままお祈りしてもよいし、また、言葉を変えてお祈りすることもできます。実際にお祈りすることが一番大事です。天の父なる神へ、キリストの名を通し、聖霊の導きに基づき、日々祈りましょう。

1.日々の祈り

(1)朝の折り

 「神様、一夜の眠りを与えてくださり、明るい朝を迎え、1日の歩みができますことを感謝いたします。今日も、あなたとの交わりの中に、喜びと平安を持って、よい歩みができるようにしてください。

 わたしの今日のこの世の働きを祝福してください。家族の者たち(名前を入れる)も祝福してください。これらの折りを主イエス・キリストの御名により御前にお献げいたします。アーメン」

(2)食前(朝食・昼食・夕食)の感謝の祈り

 「神様、食事を感謝いたします。この食事により、健康を支えてください。これらの祈りをイエス様の御名により御前にお献げいたします。アーメン」

(3)就寝前の折り

「神様、1日をお守りくださり感謝いたします。わたしと家族に与えられた(具体的な事実を入れる)恵みを感謝いたします。また、本日、御前に犯しましたわたしのすべての罪をお赦しください。教会と主にある兄弟姉妹にも、あなたからの顧みをお与えください。これから休みますが、安眠をお与えください。明日もまたお導きください。これらの折りを主イエス・キリストの御名により御前にお献げいたします。アーメン」

2.週間の祈祷会に出席できない人のお祈り

 「恵み深い天の神様、

週の半ばまで、お守りくださり感謝いたします。本日は、教会の祈祷会がありますが、わたしは、出席できませんが、祈祷会を祝福し、御霊によりお導きください。いろいろな祈祷課題がありますが、わたしも祈祷課題を覚えてお祈りいたします。どうか、それらの課題をお聞き上げください。(祈祷課題を具体的に祈る。)これらの折りを主イエス・キリストの御名により御前にお献げいたします。アーメン」

3.土曜日の祈り・・明日の主の日に備える祈り

 「ご在天の父なる神様、

 今週も、この土曜日までお守りくださり感謝いたします。週の最初の日の公同社拝の日です。ひとりでも多くの人が、明日は、教会に集まり、ともにあなたを礼拝できますようお導きください。あなたを心からほめたたえ、御言葉に耳を傾け、聖餐にあずかり、キリストの名によって折り、感謝と献身のしるしとしての献金を喜んで献げることができるようにしてください。

 説教者、司会者、オルガニスト、礼拝当番の方々の上に、聖霊の導きをお与えください。

 新しい人も、教会に導かれますようお願いいたします。また、いろいろな都合で教会に集まることのできない方々の上にも、それぞれのところで顧みをお与えください。

 教会学校の上にも聖霊の導きをお与えください。教会学校に集る子供たちと先生たちの上、祝福をお与えください。

 改革派諸教会の1日の主の目の歩みの上に、また、福音的諸教会の1日の主の日の歩みの上に豊かな祝福をお与えください。いずこにあっても、あなたの大いなる御名が賛美されるよき日としてください。

 これらの祈りを主イエス・キリストの御名により御前にお献げいたします。アーメン

4.家族の救いのための折り

 「恵み深い神様、

家族の救いのためお祈りいたします。わたしの家族においては、わたしだけが、導かれて、クリスチャンになりましたが、(具体的な家族の名前を入れる)も、恵みにより、教会に導かれ、聖書のお話を聞き、クリスチヤンに導かれますようお願いいたします。

 礼拝や伝道集会やクリスマス音楽の集いなどに誘うことができますようにお導きください。家族の者たちの心が、キリスト教信仰に向くように、聖霊の恵みをお与えください。そのために、これからも祈り続けることができるように、お願いいたします。

 この折りを、イエス様の御名により、御前にお献げいたします。アーメン

5.自分の救いを求める祈り(求道中の祈り)

 「神さま、

わたしは、教会に涌い始めましたが、霊的な真理がわかるように、わたしの心を開いてください。

 あなたがいますこと、また、あなたの御前にわたしが罪人であること、それゆえ、あなたが遣わしてくださったイエス・キリストを救い主と信じて、救いを受けることができるようにしてください。イエス・キリストの御名によりお祈りいたします。」

6.洗礼を願う祈り

 「天の神さま、

わたしは、教会の礼拝に出席し、聖書のお話を聞いてきましたが、自分かあなたの御前に罪人であることを知りました。

 そのため、これまであなたを知らず、真の希望のない人生を歩んできましたが、キリストを信じ、罪から救われて、あなたを賛美する真の人生に歩みたいと願っていますので、よい導きをお与えください。

 適切なときに洗礼を受け、信仰を公に告白することができるように、勇気と力をお与えください。

主イエス・キリストの御名により、この折りを御前にお献げいたします。アーメン」

7.契約の子が自分の信仰告白を求める祈り

 「天の父なる神さま、

わたしは、クリスチャンホームに生まれ、幼児洗礼を受け、契約の子として歩んできました。小さいときから、教会や家庭で、聖書の話をお聞き、御言葉を心に蓄えてきました。そして、今、信仰告白を目指す歩みをしていますが、聖霊の導きをお与えください。

 真の信仰は、知識と信頼からなると聞いていますが、わたしも知識とともにあなたに心から信頼できるようにしてください。

 白分か罪人であることを悟り、キリストを自分の救い主として確信して、喜びと感謝に満ちて、公に告白できるように、聖霊の豊かな働きを心にお与えください。

 わたしの告白のために、多くの方々が祈って、いてくださることを感謝いたします。

イエス様のお名前によってお祈りします。アーメン」

8.契約の子のための親の祈り

 「天の父なる神様、

わたしたら(わたし)の子供(たち)は、(幼児洗礼を受け、)契約の子として歩んでいます。あなたの祝福の中で成長していきますようお導きください。毎日の(保育園、幼稚園、学校)で(契約の子の名前)の歩みが、守られますようにお願いいたします。他の子供たちとの交わりを祝福してください。

 また、教会学校や礼拝における子どものお話や家庭礼拝を通して、救い主イエス様のことを知り、将来、信仰告白にいたるようにお導きください。子供(たち)が、永遠の生命の道を喜んで歩むことができるようにお願いいたします。主イエスが、子供のとき、神と人から愛されて歩んだようにしてくさい。

 そのために、これからも、子供(たち)のために折り、霊的なよい配慮ができるようにしてください。これらの折りを主イエス・キリストの御名により御前にお献げいたします。アーメン」

9.自分が病のときの折り

 「天のいつくしみ深い神さま、
わたしは、今、病で休んでいます。どうか、1目も早く、病が治って元気になりますようにお導きください。信仰とともに、健康も支えられて歩むことができますようお願いいたします。聖霊の神殿であるこの体を強めてください。これらの折りをイエス様の御名により、御前にお献げいたします。アーメン]

10.他の方が病のときの折り

 「天のいつくしみ深い神さま、

今、(   )兄弟(姉妹)は、病のため休んでいます。どうかあなたが、(   )兄弟(姉妹)とともにいてくださり、健康を回復させてくださるようにお願いいたします。1日も早く、再びお元気に歩めるようにしてください。

 また、(   )兄弟(姉妹)に、御言葉による慰めと励ましをお与えください。心に、平安と希望をお与えください。

 看病しておられるご家族の方々をもって顧みてください。これらの折りを主イエス・キリストの御名により御前にお献げいたします。アーメン」

11.礼拝をお休みしている兄弟姉妹たちのための祈り

 「ご在天の父なる神様、

あなたは、わたしたちの救いのため、救いの器としての教会を地上に造ってくださり感謝いたします。また、教会の礼拝を通して、わたしたちを救ってくださったことを感謝いたします。

 また、週の最初の日ごとに、兄弟姉妹子供たちとともに、公同の礼拝を守り、御言葉と礼典と折りを通し、豊かな恵みを与えて、わたしたち二人一人の大切な信仰を養い育ててくださることを感謝いたします。

 これからも、教会の礼拝が尊ばれ、一人でも多くの兄弟姉妹子供が集まり、キリストによる素晴らしい救いの豊かさをそのつど実感し、あなたを心から賛美し、魂が聖霊の祝福に満たされ、力を与えられて1週間の歩みに踏み出せるようお願いいたします。

 いろいろな都合・事情で、礼拝をお休みしている兄弟姉妹たちを覚えますが、お一人お一人に顧みを与えください。そレ(、また、礼拝に導かれ、救われていることをともに感謝し、ともに折りをささげることができるようにしてください。礼拝が魂の限りない喜びとなるようにしてください。

 これらの祈りを主イエス・キリストの御名により御前にお献げいたします。アーメン」

12.人生の伴侶を求める折り

 「恵み深い父なる神様、

わたしは、今、人生のよき伴侶を求めています。あなたは、わたしのすべてのことをご存じです。どうか、わたしの人生にとって、最もふさわしい人を備えてくださるようお祈りいたします。あなたの摂理の中で、よい出会いを与えてくださるようお願いいたします。

 イエス様の御名によりお祈りいたします。アーメン」

13.愛する者を天に送った遺族のための祈り

 「いつくしみ深い天の父なる神様、

わたしたちは、愛する者を天に送られた(   )兄弟(姉妹)を覚えてお祈りいたします。(   )兄弟(姉妹)は、愛する者を、あなたのみもとに送り、今、悲しみと寂しさの中にあります。あなたからのを慰めによって励まされ、あなたに希望をおいて歩むことができるようにしてください。

 そばにいるわたしたちが、(   )兄弟(姉妹)のため、いつも祈り、交わりの中で助けの手を差し伸べることができるようにしてください。

 主イエス・キリストの御名によってお祈りいたします。アーメン」

14.自分が所属する各個教会のための祈り

 「主イエス・キリストの父なる神よ、

わたしたちの(   )教会の歩みをいつも支えてくださることを感謝したします。あなたは、これまで、わたしたちの教会に豊かな恵みを与えてくださり、心から感謝いたします。これからも、変わらず、祝福を豊かにお与えください。

 わたしたちは、伝道のためのいろいろな工夫や努力を重ね、また、知恵を尽くして、人々が集まる教会になるよう願っています。今の日本においては、伝道が難しい時期ですが、しかし、わたしたちは、全能の主であり、歴史の主であるあなたに希望をおいて、みんなで力を合わせ、福音を熱心に宣教していきたく願っています。

 どうか、新しい方々が教会に送られてきますようにお願いいたします。そして、求道者となり、洗礼に導かれ、あなたを賛美する新しい人生に立ち上がり、永遠の命の道を喜んで歩むことができるようにしてください。どうか、一緒に信仰の歩みをする会員を増やしてください。そして、週の最初の日の礼拝において、あなたを賛美する喜びの声が響き渡るようにしてください。

 これらの折りを主イエス・キリストの御名により御前にお献げいたします。アーメン

15.自分の中会のための折り

 「主イエス・キリストの父なる神様、

わたしたちの(   )中会のために、お祈りいたします。わたしたちの中会をいつも覚えてくださり、祝福してくださることを感謝いたします。どうか、中会のまじわりと計画を祝福してください。そして、中会の伝道が進展しますよう聖霊の力と恵みをお与えください。洗礼を受け、永遠の生命に喜んで立ち上がる人々をお与えください。契約の子供たちが、喜んで信仰告白できるようお導きください。

 都市部とともに地方にある教会・伝導所を祝福してください。わたしたちの教会も(   )中会のひとつの教会として、連帯してよい歩みができるようにしてください。

 これらの祈りを主イエス・キリストの御名により御前にお献げいたします。アーメン」

16.大会(教派)のための祈り

 「ご在天の父なる神よ、

大会のためにお祈りいたします。わたしたちの大会は、今年の5月に60周年記念の信徒大会を行い、これまでの恵みを感謝するとともに、70周年を目指して歩み始めました。

 目本におけるキリスト教伝道は、決して容易ではありません。しかし、60年前、8教会2百余名で出発したわたしたちの教派は、今や、137教会・伝道所、会員総数9,749名となりました。1万人突破を目指して、励んでいくことができるようにお導きください。

 人生の全領域であなたの栄光を現すことを願う改革派キリスト教信仰が、目本に広がるように、福音宣教を祝福してください。今、目本の人々の心は荒廃し、真の生き方がわからない時代になっています。この時こそ、キリストを信じて恵みによって枚われ、喜んで生きる真の生き方を提示することができるように、励ましてください。そして、大人も青少年も子供も、あなたを賛美できるようにしてください。

 6つの中会を祝福してください。それぞれ置かれましたところで、伝道と教会形成と証に、希望を持って励むことができるように、聖霊により強めてください。

 これらの祈りを主イエス・キリストの御名により御前にお献げいたします。アーメン」

17.日本と世界の平和のための折り

 「全世界の王なる神よ、

わたしたちは、地方や国あるいは全世界の為政者のため、お祈りいたします。

彼らが、正義と公平と真実をもって、あなたからゆだねられた任務をまっとうすることができるように導いてください。

 特に、日本においては、政教分離と信仰の自由が守られますようお導きください。また、為政者により、日本と世界の平和が保たれようにしてください。

 また、平和の子らであるわたしたちが、日本と世界の平和のため、祈ることができるように、また、種々の努力ができるように、力を与えてください。

 世界の各地において、今なお争いがなされていますが、早く平和になりますようお願いいたします。

 平和の君であるキリストの福音が、教会と信徒を通して、日本と世界に広がるようにしてください。主イエス・キリストの御名によりお祈りいたします。アーメン」

18.新しく誕生した子供のために

 「ご在天の神さま、

あなたの御心により、わたしたもの家庭に子供を与えてくださり、わたしたちは喜び、心から感謝いたします。恵みにより、あなたから与えられた小さな命が祝福され、日々健やかに成長していきますようにお祈りいたします。また、子供に必要ないろいろなものも、あなたから与えられていきますようお願いいたします。

 御霊がこの子供の心に住んでくださり、この子供が一生、あなたと教会から離れることがないようにしてください。あなたの御言葉を聞きつつ、成長していくことができるようにお導きください。また、子供が、あなたを、天におられる自分の父として信頼し、歩めるようにしてください。いろいろな事故や災いからお守り下さい。イエス様のお名前によってお祈りいたします。」

19.誕生日のために

 「天のお父様、

わたしの日々の歩みを豊かに祝福してくださることを感謝いたします。本日、わたしは、( )歳の誕生日を迎えました。あなたから与えられた、これまでの数えきれない恵みをひれ伏して感謝いたします。何よりも、聖霊により、わたしの心にあなたへの信仰を起こして、わたしの罪を赦し、救って、永遠の生命の道を喜びに満ちて歩ませてくださる幸いを、本当に感謝いたします。

 あなたとの交わりの中で、心満たされて生きる1日は、あなたを知らないで生きる千年にまさる豊かな価値があることを実感します。命と人生の主であるあなたを、これからも仰ぎ見ながら、歩みができるようにキリストの福音と御霊によってお導きください。

 わたしの人生において、あなたの御名が汚されることがないようにしてください。わたしの周囲にいる家族や友人や仲間たちの上にも、祝福を豊かにお与えください。

 ( )歳の誕生日を迎えることができたことを感謝し、感謝献金もいたします。どうぞ祝して、教会の働きのため用いてください。

 この祈りをキリストの御名によりお献げいたします。アーメン」

20.信仰告白・受洗日を記念して

 「天にいます父なる神様、

御名を賛美いたします。あなたは、御子キリストの十字架の死による素晴らしい救いを、望む者だれにでもお与えになるいつくしみ深いお方ですが、わたしにも、救いの恵みを与えてくださり、クリスチャンとして歩ませてくがさることを感謝いたします。

 わたしが、洗礼を受けてから(信仰告白してから)、( )年目になります。今、わたしは、罪の暗闇から明るい光の中に歩む人生を喜んで歩んでおります。これはすべて、あなたの恵みであることを覚え、心から感謝いたします。

 受洗(信仰告白)記念日を迎えるたびに、わたしの受洗(信仰告白)のため、いろいろな方々がお祈りし、配慮してくださったことを思い起こし、感謝いたします。それらの方々の上にも、あなたからの祝福が豊かにありますようお祈りいたします。また、同時に、今度は、わたしも、他の人々の受洗(信仰告白)のために祈り、配慮することができますようお願いいたします。

 これからも、受洗(信仰告白)によって始まったわたしの信仰生活が、聖書と聖霊により、ますます豊かなものとなるようにしてください。

 ( )回目の受洗(信仰告白)記念日を迎えることがヤきたことを感謝し、感謝献金もいたします。どうぞ況して、教会の働きのため用いてください。

 イエス様のお名前によってお祈りいたします。アーメン」

21.社会で働き始めるときの祈り

 「恵み深い神さま、

わたしは、これまで、学校で学んできましたが、このたび卒業し、就職し、いよいよ仕事が始まります。1日も早く仕事に慣れますように導いてください。また、上司や同僚たちとのよい関係をもって仕事をしていくことができますように助けてください。健康もお守り下さい。現実社会におけるいろいろな厳しい事柄もたくさん経験することになると思いますが、あなたがいつも共にいて励まし、力と希望を与えてください。仕事を通して、生活と人生を建てていくことができますようにお導きください。

 仕事が始まっても、週の最初の日には、教会に行き、兄弟姉妹たちとともにあなたを礼拝し、心と人生と生活を整えることができるようにしてください。「何よりもまず、神の国と神の義を求めなさい。そうすれば、これらのものはみな加えて与えられる。」というイエス様の御言葉を忘れないようにさせてください。

 いろいろなことで疲れるとき、どうぞ、いやしと慰めと平安を、御霊により与えてください。キリスト教の原理で動いているのではない日本の社会であるゆえ、職場でも、難しいことがたくさんあると思いますが、クリスチャンとして歩ませてください。

 教会の兄弟姉妹たちと語り合い、祈り合い、励まし合うことができるようにしてください。

 これらの祈りを主イエス・キリストの御名により御前にお献げいたします。アーメン」

 

(この「祈祷集」は、もともとは、2006年に、南浦和教会用に作られましたが、それを一般化したものです。いろいろ機会に、どのように祈ったらよいのか、わらないことが結構あるでしょう。そのようなときのお役に立てばと思います。)


               
       


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