「岡山便り」第４号　２００９年７月２日更新

「ウェストミンスター信仰告白の解説が半分終わりました」

岡山に来て、３か月が過ぎました。目下、梅雨の季節ですが、岡山県は、年間を通して雨が少ない県だそうです。そして、梅雨もないといわれるほど、梅雨の時期でも雨が少ないそうです。実際、雨が少ないように感じています。また、雨が降っても、すぐに止む感じがしています。同じ日本でも、首都圏と違う感じがします。なお、岡山県は雨が少なくても、不思議に水がとても豊かな地だそうです。瀬戸内海を挟んでお隣の香川県では、ダムに水がなくなり、苦しんでいますが、岡山県は水で困ることがまずないそうです。そう言われてみれば、わたしが住んでいる近くにも用水路が流れていますが、水量がいつも多く、水は澄んでいて、魚も見えます。
　また、岡山に来て気がついたことは、レストランや食堂が、総じて首都圏より１割か２割ぐらい安いことです。そして、お米、ライスがおいしいことです。首都圏より、１ランクか、２ランク上のお米を使っているように思えます。
　
　わたしと家内は、６月第１主の日の礼拝で、転入式をしていただき、正式に岡山教会の会員になりました。山陽の地の教会員になるとは、なんだか不思議な感じがします。主の日になると、わたしたち夫婦は、家内の運転で、車で１５分ほどですが、岡山教会に行きます。そして、礼拝を守り、教会の方々と交流して帰ってきます。これで、１週間が始りますが、礼拝を守れる感謝と喜びを味わっています。そして、１週間主の祝福のうちに歩みます。これまで現職牧師として、いつも教会で暮らしている感じでしたが、今は、日曜日が来ると、教会に行って礼拝を守るという生活になり、信徒の方々の生活とはこのようなものなのだと家内と話しています。そして、また、この生活で、主から十分豊かな祝福を受けることを実感し、家内と共に、神をほめたたえなながら岡山で歩んでいます。どこの地にあっても、神を礼拝しながら歩めば、祝福豊かな歩みができるねと家内と話しています。　
　
　家内も元気にしています。孫の世話で日々結構忙しく生活しています。わたしも、健康が守られ、月２回の説教奉仕とわたしのホームページ「佐々木稔　キリスト教全集　説教と神学」における執筆を少しづつしています。
　
　特に、今、ホームページで、ウェストミンスター信仰告白の解説を最優先で書いていますが、目下、第１６章の「よきわざについて」を書いています。ウ告白全体の約半分が終わるというところまでやってきて、わたし自身も、書いていて、喜んでいます。「ああ、半分終わった。うれしい。あと半分、がんばろう。」という気持ちです。　

　振り返ってみますと、よくここまで来たなあと思います。ウェストミンスター信仰告白の解説を書こうと本気で思った時期が、これまで２回ありました。最初の時期は、東部中会４０周年を目ざすときでした。東部中会４０周年を目指して、６ヵ年計画が立てられ、そのひとつとして、わたしたちの世代の教師たちが手分けして、信徒用手引書を数冊書くことになり、わたしはもう一人の先生と一緒にウェストミンスター信仰告白の簡潔な解説書を書くことになりました。

　そこで、牧師として忙しい日々の中で、時間を惜しんで、ウ告白についての英語の注解書や解説書などを１０冊ほど読みました。委員会、教師会、中会、大会その他出かけるときにも、ウ告白の英語の注解書や解説書を持って行き、行き帰りの電車の中でも、赤線を引きながら、時間を惜しんで必死に読みました。しかし、結局、牧師の仕事が忙しくて、手が回らず、書けずに、中会にご迷惑をかけてしまい、本当に申し訳ないことをしてしまいました。

そのことがあったものですから、いつか、必ず、ウ告白の解説を書こうと決意していました。そして、次いで、ウ告白の解説を書こうとした時期は、それから、しばらく経ち、改革派神学研修所で、神学生や信徒の方々に、ウ告白解説の講義をしていたときです。月２回講義していましたが、あるときから、テープに録音し、それを起こして原稿化し、それに手を入れて、本にすることを考えました。

　そして、実際毎回、テープに取りました。そして、ウ告白解説の全講義を３０数本に録音しました。しかし、自分で起こすことは、忙しくてとても不可能ですので、有志の方々にお願いすることにし、中・大会に広く呼びかけました。多くの方々が、全国各地から親切に応じてくださって、２０数本、テープを起こして、パソコンのフロッピーに入れてくれまして、心から感謝しました。

　それで、テープから起こしていただいたパソコンのフロッピーの原稿に、がんばって手を入れ始めましたが、でも、やはり超多忙で時間が取れずに、途中で断念せざるを得ませんでした。

　それから時が流れ、この４月に引退教師になりました。そこで、３度目として、今、ウェストミンスター信仰告白の解説をホームページ上に執筆しています。この土台になっているのは、わたしが奉仕させていただいた南浦和教会の祈祷会で、信徒の方々にウ告白を解説した原稿です。南浦和教会においては、毎月第１水曜日の祈祷会で、わたしが、ウ告白の解説をしました。毎回１節か２節ぐらいの感じで、少しづつ、１９９７年２月から２００９年３月まで、第１章の「聖書について」から第２８章「洗礼について」まで、１２年１ヶ月間、１３０回ほどでしょうか、解説しました。その原稿がＢ５用紙にすれば、５百枚以上になりますが、全部ありますので、それを土台にして、手を入れ、さらにいろいろ調べて、今、ホームページ上で執筆しています。

　不思議なものです。人生のある時期、どんなにがんばって必死でやろうと思ってもできなかったことが、今、実際にできるのですから。そして、前半が終り、これから後半に入れるのですから、本当に不思議です。旧約聖書のコヘレトの言葉３章１節に、「何事にも時があり／天の下の出来事にはすべて定められた時がある。」とありますが、この御言葉があてはまるように思えます。人生には、そういうことがあるのでしょう。

　わたしは、今、ウェストミンスター信仰告白の解説が執筆できることを神の恵みとして率直に感謝し、喜んでいます。残り半分も、わたしの健康と体力に応じて、少しづつちりもつもれば山となる式で、完成を目ざしていきたいと思います。完成して、教会の益に、皆さんの益になればと願っています。

「岡山便り」　第５号は、８月５日に更新します。お楽しみに。